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出張IchigoJamプログラム教室 越谷特別支援学校高等部開催レポート

大変ご無沙汰しておりました

2020年初頭から新型コロナウィルスが世界的に拡大し、不要不急の外出も大幅に制限された事で、我々KidsVentureもIchigoJamプログラミング教室をお休みしておりました。

我々は「電子工作・プログラミングを通じて『つくる楽しさ』を感じて戴きたい」、「画面越しの無機質な授業よりも、参加して下さる全ての生徒さんが不安なく楽しんで学んでいただけるよう、直接サポートしながら教室を開催したい」との思いから、対面で開催できるようになる時をずっと待っていました。

そんな中、埼玉県越谷市にある「越谷特別支援学校」から、「新型コロナウィルスの感染が落ち着いたら是非当校で開催して戴けないか」というご相談を戴き、「感染防止の徹底を大前提としてどうやったら安全に実施できるか」について事前に十分な協議と準備を行った結果、2021年10月15日(金)に久々の「出張IchigoJamプログラム教室」を開催できました。

※今回の出張プログラミング教室を運営するスタッフは全員2週間前から検温し、往訪時のマスク常時着用/手洗い/アルコール消毒の徹底を遵守した上でお伺いしております。

今回はその様子をダイジェストでお送りいたします。

その前に…

今回お伺いした「越谷特別支援学校」は埼玉県越谷市にある公立特別支援学校です。

学内には小学部から高等部までの生徒さんが200名以上通っており、教員数もほぼ同数という非常に大きな学校です。
また、構内には「寄宿舎」もあり、生徒さんの自立生活をフルサポートできる体制が整っています。

その中から、今回は高等部(1~2)年の6名の生徒さんをを対象に開催させて戴きました。

開催前日にご挨拶させて戴いた小池八重子校長は今年の4月に赴任されたのですが、学校への赴任は3度目との事。
始業式では生徒さんに「『できた・やった』をたくさん味わえるよう、失敗を恐れずにたくさん挑戦していこう」というお話をされ、「すべては子供たちの笑顔のために」を合言葉に越谷特別支援学校を牽引されていると知り、「『ものづくり』の楽しさを伝える活動を通じ子ども達自身の将来の可能性を広げるきっかけを与えていく事」を目指している我々KidsVentureと近しい思いを持たれているのだなと感じました。

ちなみに、今回お声がけを戴いた中井先生は、2019年2月に開催した「足立特別支援学校」でのプログラミング教室開催のきっかけを下さった先生です。
※そのときの様子は【2019年02月01日】東京開催レポートにまとめてありますのでご覧ください。

その後中井先生は「越谷特別支援学校」へ赴任されたのですが、赴任先の生徒さんにもプログラミングに触れる機会を作ってあげたいとの思いから、改めて我々KidsVentureへお声がけ下さった事で、今回の出張プログラミング教室が実現できました。

準備

パソコンの授業を行うための教室をお借りし、授業枠を2コマ(50分 x 2)戴いて実施する事になっていましたが、今回は車椅子を利用している生徒さんが多く、合間のお手洗い休憩の時間を長めにとるため、1コマ45分目安で実施するメニューを持ち込ませて戴きました。

電源やモニターなど、利用させて戴けるものは概ね事前の打ち合わせにて把握できていたので、スムーズに事前設営を進めます。

スタッフ一同、IchigoJamを設営して動作確認をする作業が久々なので何となくソワソワしていました。

教頭の寺田先生も準備の様子を興味津々で覗きに来てくださり、色々お話をしながら前日の準備は1時間ほどで終了しました。

プログラミング教室当日

当日は10時40分から開始予定としていたため、1時間ほど前にお伺いし、最終チェックを行いました。

最終チェックも問題なし!
万全の体制で生徒さんをお迎えします。

まずは中井先生からご挨拶を戴き、本日の講師を務める尾村先生にバトンタッチです。

まず最初は座学です。
「身近にあるコンピュータにはどんなものがあるか?」や「コンピュータの計算速度はどのくらい?」「コンピュータが理解できる言葉は何か?」と言った質問を交え、まずはコンピュータを知ってもらえるようなお話を進めます。

コンピュータって、世の中に本当に沢山あるんです。
スマートフォン、パソコン、時計、家電製品…そして、車椅子を動かすコントローラも勿論コンピュータです。

一通りの座学が済んだら、次はIchigoJamを使ったプログラミングです。
IchigoJamに取り付けられたLEDを光らせたり消したりする簡単なプログラムを元に「繰り返す・速さを決める」という「規則」の仕組みを勉強します。

普段の授業でパソコンに触れる機会があり、生徒さんは皆キーボードの配置が頭の中に入っている様子でした。

全員が規則の仕組みを学べた所で前半の授業は終了し、後半はIchigoJamプログラミング教室恒例の「川下りゲーム」を作ります。

最初のうちは何の動きも無い文字だけが表示されるので面白味も何もないのですが…

BASICプログラムを9行打ち込むだけで

川下りゲームの完成です!

今回は皆キーボードを使って入力しましたが、何らかのハンディキャップがある人でも、例えば目線や動作で入力できる支援機器を使うなどして、IchigoJamに対し機械語を入力できれば「誰でもプログラマー」になれます。

川下りゲームを楽しんで戴いた後は、IchigoJamとセンサーの関係性についてちょっとした実演を行い、プログラミング教室を無事に終了致しました。

まとめ

プログラミング教室を終えて片付けをしながら感じたことは、生徒さんたちがプログラミングを通じて「何か」をつかんで戴ければ良いなぁという希望と、こうして無事に生徒さんの前でプログラミング教室が開催できたことに対する嬉しさでした。

まだまだ新型コロナウィルスへの対策は必要ですので以前の様にプログラミング教室を開催できるようになるにはもう少し時間がかかると思いますが、「全ての子供たちにプログラミングを」の理念の元、またいつか全国を飛び回り、もっと沢山の生徒さんとお会いできることを楽しみにしながら少しずつ活動を再開していきたいと考えています。

という事で、今回のプログラミング教室でお伝えしたお話を1つピックアップして、今回のイベントレポートを終えたいと思います。

「デジタルトランスフォーメーション(DX)時代の到来により、IT(情報技術)はあらゆる業種で『なくてはならない技術』になっていきます」

自分の周りにあるモノや事を眺めてみると、コンピュータが沢山あります。
また、それ自体がコンピュータではなくとも、それを作り出したり手に入れたりする段階で、必ずと言っていいほど「IT」が関わっていると言っても過言ではありません。

新型コロナウィルスの流行により、働き方そのものが一気に変化するきっかけが生まれましたが、それを支えているのは「IT」です。

今回の授業で「プログラミングの一端」に触れて戴いた生徒さんもきっと将来何らかのお仕事を経験されることになるでしょう。
その時に、どんな仕事に就いたとしても「ITは身近な存在である」という事を思い出して戴き、今回の授業でお話したことがほんの少しでも役に立ってくれれば、とても嬉しく思います。

最後に、今回のスタッフと、プログラミング教室の再開の場を提供して下さった中井先生と記念撮影。
※写真撮影の時のみ、マスクを外しています。

もう1枚、教頭の寺田先生もご一緒に。

改めまして、会場を提供して下さった越谷特別支援学校様、小池校長先生、寺田教頭先生、中井先生、そして参加して下さった生徒さんに御礼申し上げます。
ありがとうございました!

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